日本百名山のひとつでもある鹿島槍ヶ岳は、富山県と長野県の県境にたつ北アルプスを代表する名峰です。
南峰(標高2,889 m)と北峰(標高2,842 m)の2つのピークがある双耳峰で、なだらかな稜線の吊尾根でつながっています。
また、鹿島槍ヶ岳とともに登られることの多い爺ケ岳は標高2,670mで北峰・本峰・南峰と3つのピークがあり、日帰りも可能な北アルプスの登山入門コースとして人気があります。
登山シーズンは、山の稜線から雪が消える6月下旬から新雪が降り始める10月中旬頃までが最適と言われています。
主な登山ルートとしては、柏原新道から爺ケ岳を目指すルートと赤岩尾根から入山するルートがよく利用されています。
主なルートと登山ツアーの魅力
立山黒部アルペンルートの長野県側入口の扇沢から柏原新道を通って爺ケ岳を経由するルートは、
登山道が整備されていて歩きやすく難所も少ないので、登山初心者にとっても安心の入門コースです。
爺ケ岳へ向かう途中の冷池山荘から布引山周辺の稜線は高山植物が豊富で、種池山荘のすぐ下はコバイケイソウが群生する美しいお花畑が一面に広がり、登山の楽しみのひとつです。
爺ヶ岳南峰からは剣・立山連峰、鹿島槍ヶ岳をのぞむことができ、雄大な北アルプスの絶景が広がります。また鹿島槍ヶ岳や爺ケ岳の下山後に登山入口の扇沢から大町温泉郷まで足をのばして、温泉で登山の疲れを癒す人も多く、人気のスポットになっています。
大谷原の登山口から赤岩尾根を登るルートも高千穂平より雄大な鹿島槍ヶ岳を展望できることで知られていますが、比較的難易度が高く急登が続き足場が悪いところもあるので、充分な計画と準備が大切です。
残雪のある季節はアイゼンやザイルなどの装備が必要な場合もあるので確認が必要です。