日本の地図を広げてみると、日本最北の町の北海道の稚内(わっかない)のさらに左側に二つの島がみられます。その二つの島こそ、利尻(りしり)島と礼文(れぶん)島です。
利尻島は、アイヌ語で「高い山のある島」のことを「リイシリ」と呼んでいたことに由来します。「最北の富士の島」とも呼ばれ、「利尻富士」と呼ばれている利尻山は大変美しく、利尻礼文サロベツ国立公園のシンボルとなっています。
利尻山
利尻山は、北海道の最果ての島である利尻島に位置し、標高1,721mの独立峰です。
「日本百名山」の著者である深田久弥は、「利尻島は利尻山だった」と書いています。それは、利尻島自体が、富士山を思わせる美しく緩やかな稜線を描いて海の中まで続き、まるで海に浮かんでいるように見えるからです。
利尻山の、山としての成立は実は富士山よりも古く、山頂は浸食が進み、アルプスのように険しくなってしまっています。海上に高くそびえ立つその姿は日本海側地域どこからでも望め、昔から航海や漁場の目印にもなっていました。
山に神がいたとされていたころには、利尻山に航海の安全や豊漁を祈っていたといいます。また、「日本百名山」「北海道百名山」「花の百名山」にも選定されています。
珍しい高山植物
利尻山では、多くの珍しい高山植物が生息しています。特に、8合目から9合目にかけてエゾエンゴサクが咲き乱れ圧巻です。ツバメオモトもこの利尻山ならではの植物です。山の麓から頂上まで、希少な植物をみながら、登山を楽しめます。
頂上からは360度見渡せ、天気が良い日には北海道本島やサハリンまで望めることもあります。
礼文島
礼文島は、北緯45度を越えるところに位置していることから、本州では2,000mの標高を越えた所にしか咲かない、貴重な高山植物が平地でも見られるのが特徴です。野生のランの一種である、レブンアツモリソウという礼文島の固有種も存在し、この種は、国の特定国内希少種にも指定されています。
フラワーウォッチング
「日本最果て島」である利尻島と礼文島ですが、緯度の関係でここにしか咲かない貴重な花や、美しい自然、おいしいものを求めて多くの観光客が訪れます。
アルプスエンタープライズでは、レブンアツモリソウをはじめ、カラフトアツモリソウや、図鑑でしか見られない花とたくさん出会えるツアーをご用意しております。
「花の浮島」というキャッチフレーズ知られる、この島の「フラワーロード」を花のうんちくを語りながらご案内します。花好きな方、フラワーウォッチングがお好きな方、花の知識を得たい方、是非ご参加ください。